看板のデザインは、上手な説明文がなくても頼めます。必要なのは、現場の写真、看板に入れる言葉、好き嫌いで避けたいことの3つです。
お店のオーナーと、看板を発注する担当者向けです。自分でイラストレーターを触る手順ではありません。

頼む前に揃えるもの
- 写真。看板を付けたい場所が写っているもの。昼の1枚で足ります。夜の店なら夜も1枚。正面だけでなく、道の反対側から引いた1枚があると、文字の大きさを判断しやすくなります。
- 言葉。店名、業種、電話番号のうち、看板に出すものだけ。全部入れない判断もデザインのうちです。
- 避けたいこと。「赤は使いたくない」「英語だけにはしたくない」のように、否定の方が伝わりやすいです。
ロゴのデータがある場合は、画像ではなく、作ったときのデータ(イラストレーターなど)があると、文字がきれいに使えます。データが無い場合は、一番きれいな画像を渡してください。ロゴが無くても、文字だけの看板は作れます。
写真の撮り方
- 看板を付けたい壁や窓が、画面の真ん中に入るように撮る。
- 人や車が写り込んでも、場所が分かれば問題ありません。
- 幅の見当が付くように、ドアやタイルが一緒に写っていると助かります。メジャーを当てた写真があれば、なお良いです。
- 夜の店は、同じ位置で暗くなってからもう1枚。昼の写真だけでは、照明が要るか判断しにくいです。
きれいな施工例の写真を集める必要はありません。自分の店の、今の入口で足ります。
伝えると仕上がりがぶれないこと
- 誰に見てほしいか。車、徒歩、既存のお客様の案内のどれか。
- 見る距離。向いの歩道か、建物の正面の直前か。
- 付けられる大きさの上限。壁の幅、管理会社から言われている寸法。
- 参考にしたい店。写真やURLが1つあると、「おしゃれに」より具体的になります。
「おしゃれに」「目立つように」「若者向けに」だけだと、方向が3通り以上に分かれます。避けたい色と、参考の店が1つある方が、短い文章でも揃います。
渡し方の例
次の文章くらいで相談を始められます。
カフェを来月オープンします。入口の上に横長で付けたいです。壁の幅はおよそ2メートルです。店名は「〇〇」、業種が分かるように「コーヒー」を入れてください。木の雰囲気に近く、真っ赤な看板にはしたくありません。ロゴはまだありません。昼の入口の写真を付けます。
手書きのラフでも同じです。写真の上に「ここに店名」と書いた画像で進みます。文章を整える時間より、写真を先に送ってください。

確認のときに見ること
最初の確認では、次の順で見てください。色の好みは後で大丈夫です。
- 店名の漢字、かな、英語の綴り。
- 電話番号、営業時間、住所。入れないと決めたものが、入っていないか。
- 一番伝えたい言葉が、一番大きく読めるか。
- 壁の幅に対して、看板がはみ出していないか。
言葉の間違いは、色を直すより先に止めた方が早いです。印刷やカットの後だと、板ごと作り直しになることがあります。
自分で作る場合と頼む場合
データが既にあり、板やシートに出すだけのときは、通販の製作で進められます。文字の大きさ、車から読めるか、壁に付けたときのバランスまで見てほしいときは、デザインから頼んだ方が手戻りが少ないです。
チラシのデータを、そのまま看板にはしないでください。看板は見る距離が違い、文字を大きく、情報を減らした方が読めるためです。チラシは参考として渡し、看板用に組み直してもらってください。
データで入稿するときの注意は入稿前の確認とイラストレーター形式にあります。文字を遠くから読ませるサイズは距離と文字サイズです。
サインシティの例は看板デザイン集にあります。依頼のパターンの補足は、以前の記事デザイン依頼でイメージを伝えるにはも残しています。
よくある質問
手書きのラフでも大丈夫ですか
大丈夫です。ノートに描いたものを写真で送っても進みます。線のうまさは見ません。店名の位置と、入れたい言葉が分かれば足ります。
修正は何回できますか
回数の約束はこの記事では書きません。最初に言葉の間違いを止めて、次に大きさ、最後に色、の順にすると、同じ箇所を往復しにくくなります。色を先に何度も変えると、店名の誤字が残ることがあります。
印刷会社のチラシデータはそのまま看板になりますか
ならないことが多いです。見る距離が違い、情報量も多いためです。ロゴの部分だけを取り出して使うことはあります。紙面のレイアウトごと看板に縮小するのは避けてください。
業種の見本はどこで見られますか
業種別のデザイン集に、飲食、美容、不動産などの例があります。近いものを1つ指定して「この文字の大きさが近い」と伝えると、雰囲気の言葉より具体的です。見本の店名や電話番号は、そのまま使いません。



