インクジェットメディアとは?混同しやすい大判プリンタロール紙との違いや特徴を説明します

インクジェットメディアとは?混同しやすいロール紙との違いや特徴を説明

「インクジェットメディア」という言葉をご存知ですか?おそらく、聞いたことがない方が大半ではないでしょうか。ロール紙、塩ビシート、大判プリンター用紙……これらの用語、全て同じ用途のものを表す名称として使われている言葉です。

以前、マーキングフィルムについて説明した時にも、同じ商材を表す用語として「カッティングシート」((株)中川ケミカル商標登録)が使用されることが多いことをご説明しました。これは業界的に統一規格のようなものがないことや、他の業界もまたいだ商材であることなどが起因して、標準的な呼び名が定まらない環境ができてしまったのではないかと思われます。

サインシティでは、その中でも「インクジェットメディア」を標準的な呼び名としていますので、ここでは「インクジェットメディアとは?」のテーマで説明させていただきます。

インクジェットメディアとは何か

「インクジェットメディア」は一般的な呼び方?

さて、前述の「インクジェットメディア」「ロール紙」「塩ビシート」「大判プリンター用紙」。この中で一番使用されている呼び名はどれだと思いますか?

看板の業界では「インクジェットメディア」がポピュラーだと思いますが、設計現場の図面出力や長尺のPOP印刷、ポスター出力などを水性インクジェットプリンターで内製化しているスーパーなどでは「ロール紙」【ポスター用紙」が広く使われています。そのため、一般的には「ロール紙」「ポスター用紙」の呼び名の方が多く知られているのではないでしょうか。A4からA0サイズで、EPSONやCANONといった水性のインクジェットプリンタで使用されるのものが大半であり、これらを利用している方はロール紙、ポスター用紙と呼んでいると思います。

学会ポスターに使用されるインクジェットメディアはこちらの記事で紹介させていただいていおりますので参考にしてください。


学会ポスター印刷はフリーカットクロス(布)がおすすめな理由


なぜ看板業界ではインクジェットメディアの呼び名が一般的であり、ロール紙と呼ばないのか。これについて確実な答えは分かりませんが、名前にヒントが隠されているのではないかと思います。それは、ロール「紙」です。看板業界で主力として使われている商品の素材は「紙」ではないからです。

インクジェットメディアとロール紙の違い

インクジェットメディアは無色のシールがロール状に巻かれた状態のものです

ロール紙と呼ばれるものの大半は、紙ベースのものがロール状に巻かれたものを指しています。それに対して、インクジェットメディアの大半は塩ビフィルムがロール状に巻かれたものを指しています。そして多くは、塩ビフィルムの裏面に粘着剤がついています。簡単に言えば、インクジェットメディアは無色のシールがロール状に巻かれた状態のものです。

では、なぜインクジェットメディアの素材は紙ではなく塩ビフィルムなのでしょうか。
看板と聞くと、多くの方はまず屋外に設置されたものを想像すると思いますが、それが答えです。紙でも看板を表現することはできますが、屋外の雨、風などに耐えることができず破れてしまうのです。そのため、紙と同じようにデザインや文字をインクジェットプリンターで印刷することができ、かつ屋外の環境にも耐えうる材料が必要だったのです。

専用のインク、プリンターで表示面を製作する

大型インクジェットプリンター

さて、ここで勘のいい方なら次の疑問が湧いてくるかもしれません。たしかに塩ビフィルムは雨、風でも破れないかもしれないが、インクはそれらに耐えられるのだろうか?
そうです。素材だけでなく、屋外でも耐えうる耐候性の高いインクも必要になります。そのため、紙ベースのロール紙を印刷するためのインクジェットプリンターではなく、主に塩ビベースのインクジェットメディアに、対候性に優れたインクを使って印刷することができる、大型インクジェットプリンターが必要となります。また、近年は紫外線量が増加傾向にあり、屋外看板では紫外線から印刷面を守るためのUV付きラミネートフィルムも必須となってきております。

このように、インクジェットメディアは看板の表示面製作をするための看板材料の一つであり、その素材は耐候性のある塩ビフィルムとなっています。そして、同じく耐候性に優れたインクを使って印刷を行い、UV付きのラミネートフィルムをラミネート加工し、屋外での使用に耐えうる丈夫な表示面を製作します。

大判インクジェットプリンター商品一覧

ラミネートフィルム商品一覧

インクジェットメディアの選び方

インクジェットメディアの種類は数多くありますが、見た目は大半のものが白色のために違いが分かりにくく、選定するのはかなり難易度が高い作業となります。

インクジェットメディアを選定するコツ

なぜインクジェットメディアは分かりにくいのでしょうか。
(1)種類が多い
(2)違いが分かりにくい
(3)興味がわかない
このような3点に絞られるかと思います。これは弊社の社員教育であがってくるキーワードです。社員であっても、興味がわくまでに随分と時間がかかることもあります……しかし、逆にそんな商品だからこその奥深さも感じます。

興味は別として、(1)と(2)はサインシティとしては解決しなければならない課題です!そこでインクジェットメディアを選定するコツをお教えします。

【コツ1】ご利用のインクジェットプリンタの種類を確認する
【コツ2】ご利用の用途を明確にする

この2点が重要であり、ここが入り口と考えて良いかと思います。【1】が分かれば、利用できるインクジェットメディアの種類、サイズを絞ることができます。大きなカテゴリーとして、溶剤用インクジェットメディアと水性用インクジェットメディアに分かれます。さらにLatex(ラテックス)用インクジェットメディア、UV用インクジェットメディアに分けることができます。【2】の用途は領域が広いですが、屋外、屋内、ウィンドウ、フロア、壁面、曲面、電飾、ポスター、バナー、タペストリー、横断幕、壁紙、イベント、カーラッピング、不燃、防炎、貼って剥がせる……等です。

溶剤・Latex用インクジェットメディア

水性用インクジェットメディア

UV用インクジェットメディア

商品・メーカーの実績も考慮して選定する

価格と品質のバランスもありますが、サインシティでは選定する際の要素の1つとして、実績も重要と考えております。長年、インクジェットメディアの販売に従事してきたこともあり、販売から10年以上経過している安定した定番商品もあれば、お値打ちな商品も品揃えしております。

取扱いメーカーも豊富にあり、3M、バンドーエラストマー、リンテック、リンテックサインシステム、ミマキエンジニアリング、ローランドDG、セルカム、シーズベース、IKC、アコ・ブランズ、日本ウェーブロック、日栄化工、ORAFOL、コンチネント、セーレン商事などです。

インクジェットメディアで過去にトラブルがあった、使っているインクジェットメディアが今一つ……等がございましたら、是非、こちらもご相談ください。

インクジェットメディア 取扱いメーカー一覧

ラミネートフィルム 取扱いメーカー一覧

まとめ

いかがでしたか?
今回はインクジェットメディアについて簡単にご紹介しました。
種類が多く、呼び名も複雑で分かりにくい面のあるインクジェットメディアですが、看板を作る上で重要であり、決して無視できない看板素材なのです。
サインシティは長年、インクジェットメディアの販売に従事しておりますので、ご不明点がありましたら、何なりとご相談いただければ幸いです。

■サインシティで取り扱っている大判プリンタロール紙・インクジェットメディアはこちら
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■ポスター用紙に関しては、こちらの記事でも紹介させていただいていおりますので参考にしてください。


ポスター印刷に適した大判インクジェットプリンタ用紙(ロール紙)を徹底検証!ロール紙もNET通販がオススメ


■インクジェットメディアと一緒に使われる、ラミネートフィルムについて

ラミネートフィルムとは?看板業界の「ラミネート」の役割と素材の種類について説明します

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