インクジェットメディアの耐候年数と経年劣化

インクジェットメディアの耐候年数と経年劣化

看板の表示面製作の必需品とも言えるインクジェットメディア。しかし、インクジェットメディアはとかく種類が多く、分かりにくいと思われている方が多いかと思います。
また、分からないが故に、最初に購入した商品と同じものを長年使い続けている方も多いのではないでしょうか?

インクジェットメディア

また看板の製作業者様でも、時間の制約がある中では、インクジェットメディアまで手がまわらないのが現状かもしれません。

とはいえ、最適な看板材料を使用して製作された看板が最良であることは言うまでもなく、看板業者様も適切なインクジェットメディアを選択、提案することが必要です。

そこで今回は、特に看板の製作業者様向けに、インクジェットメディアの耐候年数と経年劣化についての正しい知識をご紹介します。

インクジェットメディアの耐候年数

インクジェットメディアに関するよくある質問に、耐候年数があります。
まず、インクジェットメディアの耐候年数の前提として重要なことが3点あります。

  1. 耐候年数は保証値ではなく目安だということ
  2. 各メーカーの独自の指標であり、統一規格ではないこと
  3. ラミネートフィルムとの組み合わせが重要であること

インクジェットメディアの耐候年数を示す表記では長期、中長期、中期、短期といった表現が用いられていますが、こちらも「中期=○年」といった明確なものではなく、あくまで目安となります。

耐候年数、曖昧さの「なぜ?」

ではなぜ、このように「目安」という表現になるのでしょうか。
それは、インクジェットメディアを使用した看板の設置環境・製作環境が様々であることが起因しています。

特に屋外で使用される看板は、設置場所によって風雨や紫外線、日照の影響が大きく変化します。実際に同日に設置した看板でも、北面か南面かによって劣化の度合いには差が出てしまいます。(これは看板に限ったことではなく、日常の中で多くの方に経験があるのではないでしょうか。)

また、看板の製作環境に関しては、使用するプリンタやインク、ラミネート等の種類や組み合わせのほか、作業工程の適切さや品質管理などの影響があげられます。

このように、看板の表示面が製作され設置されるまでの条件が多岐にわたっているため、保証値ではなく「目安」となっています。

インクジェットメディアに起こりうる経年劣化

インクジェットメディアに起こりうる経年劣化

ここで経年劣化に関して少しまとめておきます。
辞書によれば「経年」とは幾年もたつこと。「劣化」とは性能・品質が低下して以前より劣ってくること。とあります。どのようなものも、時間が経てば元々の品質は保てなくなり、裏を返せば製作した時から劣化は進んでいくことになります。
インクジェットメディアは設置された環境に応じて、この劣化の進み具合も様々に変化してくるということです。

インクジェットメディアに起こりうる経年劣化としては、ヒビ割れ、収縮、白化、色とび、剥がれ、膨れなどがあげられます。
そしてその原因もまた、インクジェットメディア自体に起因するもの、組み合わせたラミネートフィルムやインク、下地等に起因するものなど様々で、特定するのが難しいのが現実です。

インクジェットメディアの看板製作で重要なこと

インクジェットメディアが劣化することはお分かりいただけたかと思いますが、では、看板製作ではどのような点に注意すればよいのでしょうか。

インクジェットメディアは消耗品である

「看板」という商品の性質が、今回の問題の鍵となっています。
店舗オーナーの皆様は、短期イベントなどでない限り、永続的な商売繁盛を願って看板製作を考えていますから、いつまでも新品のように綺麗な看板を求めてしまうでしょう。

しかし、インクジェットメディアは消耗品であり必ず劣化していきます。
まず、この事実をお客様に了解いただくことが重要です。

予算が限られている場合の素材の選び方

もう一つ重要なのは予算との関係です。
お客様からは、可能な限り看板を長持ちさせたい意向があったとしても、予算が限られているため最も適したインクジェットメディアを使用することができないという場合です。
そのような時には、しっかりとお客様に説明し、ご理解いただくことも必要になってくると思います。

一概には言えませんが、長年の実績から、インクジェットメディアとラミネートフィルムは同一メーカーで揃えること、予算がない場合にはインクジェットメディアのグレードを下げても、ラミネ―トフィルムのグレードは下げないことが望ましいと思います。

インクジェットメディアの保証プログラム

これまでに書かせていただいたように、インクジェットメディアは経年劣化しますが、その劣化の要因がインクジェットメディアに起因するものなのか、それ以外の要因なのかを特定するのは難しい問題です。
そこで、メーカーによっては独自の取り組みとして保証プログラムなるものを用意しています。
その一つであるスリーエムの『3M™ MCS™ 保証プログラム』をご紹介します。

『3M™ MCS™ 保証プログラム』とは

この制度は、「3M指定の素材で認定店(製作業者)が製作したグラフィックスを最長で6年間保証する」といったものです。

以下の2つの条件を満たす必要があります。

  1. スリーエムによる厳密な監査、トレーニングを受講したスリーエムの認定したパートナー(製作業者)になること
  2. MCS保証プログラム対応のプリンタ、インク、ラミネートフィルム、ベースフィルム(インクジェットメディア)を使用してグラフィックスを提供すること

スリーエムは、施工場所の環境や特性、対応年数などに合わせた様々な製品開発をしています。そのスリーエムが、使用材料の組み合わせだけではなく、その特性を生かすべく教育を受け、十分な知識・工具・技術をもった認定店だけに与えている制度なのです。
加工・施工後の耐候性が保証され、3Mのメーカー保証書の発行が可能となります。

常に保証プログラムを利用することは現実的ではないと思いますが、サインシティでは保証プログラム対応のベースフィルム(インクジェットメディア)、ラミネートフィルムを購入することが可能です。ここぞという時には、参考にしていただけると幸いです。

3Mの商品一覧 | 看板のサインシティ

スリーエムグラフィックフィルムシリーズ 特設ページ

まとめ

いかがでしたか?
今回は、看板製作のためのインクジェットメディアの耐候年数・経年劣化に関する正しい知識についてご紹介しました。

長い間、インクジェットメディア、ラミネートフィルム、インクジェットプリンタの販売に従事してきたサインシティでは、スリーエム以外にも国産商品にこだわった品揃えでお客様のトラブル回避のお手伝いをさせていただきます。
看板製作に迷われた際は、お声がけいただければと思います。

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