看板通販サインシティです。
今回はのり残りの除去についてご紹介します。
粘着剤(のり残り)はなぜ残ってしまうのか
看板やサインに貼られたカッティングシートやフィルムを剥がしたあと、ベタベタとした粘着剤だけが基材に残ってしまうことは珍しくありません。これは、フィルムの粘着層が紫外線や熱によって劣化・硬化したり、施工から時間が経つことで粘着剤と基材が強く結合してしまうことが主な原因です。
特に屋外に長期間掲出されていた看板は、気温差や直射日光の影響で粘着剤が変質しやすく、フィルムだけを剥がしても糊分だけが基材表面にこびりついてしまいます。放置すると汚れやホコリを吸着してさらに落ちにくくなるため、早めの処理がおすすめです。
粘着剤除去に必要な道具
粘着剤の除去作業をスムーズに進めるためには、事前に道具を揃えておくことが大切です。基本的に必要なものは以下の通りです。
- 粘着剤リムーバー(有機溶剤系):糊を柔らかくし、粘りを弱めて除去しやすくします。
- 有機溶剤対応の噴霧器・スプレー:リムーバーを霧状に均一散布するために使用します。
- スクレーパー・ヘラ:柔らかくなった糊を基材から浮かせて取り除きます。傷がつきにくい樹脂製がおすすめです。
- きれいなウエス(布):拭き取り・脱脂用。使い捨てできる素材が便利です。
- ゴム手袋・保護メガネ:溶剤から手や目を保護します。
- ラップやビニール:糊が硬い場合に患部を覆って膨潤させるために使用します。
粘着剤の除去手順(基本ステップ)
基本的な作業の流れは以下の通りです。素材や現場の状況によって多少前後しますが、大まかな手順として押さえておきましょう。
手順1:目立たない場所でテストする
本格的な作業の前に、必ず基材の目立たない箇所にリムーバーを少量塗布し、変色や塗装への影響がないか確認します。
手順2:リムーバーを塗布する
有機溶剤対応の噴霧器を使い、粘着剤が残っている部分に霧状で均一に吹き付けます。塗布後は少し時間を置き、薬剤を糊にしっかりなじませます。
手順3:ヘラ・スクレーパーで除去する
糊が柔らかくなったら、ヘラやスクレーパーを使って基材を傷つけないように優しく削ぎ落とします。
手順4:ウエスで拭き取る
除去した糊の残留分をきれいなウエスで拭き取ります。同じ薬剤で脱脂清掃まで行える製品を使うと、この工程で仕上げまで完結できます。
手順5:仕上げ確認
表面を乾いた布で乾拭きし、糊のベタつきや薬剤の残りがないか最終確認して作業完了です。
頑固な粘着剤を落とすコツ
長期間放置されて硬化してしまった粘着剤は、一度の作業では落としきれないこともあります。そんなときは以下の方法を試してみてください。
- ラップで覆って膨潤させる:リムーバーを塗布した後にサランラップなどで覆うと、薬剤の揮発を防ぎながら糊面にじっくり浸透させることができ、硬い糊も柔らかくなりやすくなります。
- 時間を置いてから複数回に分けて作業する:無理に一度で削り取ろうとせず、塗布・除去を数回繰り返すことで基材へのダメージを抑えられます。
- 気温に注意する:薬剤は気温が低いと効果が出にくいため、気温10℃以上の環境で作業するのが基本です。冬場は室内作業や時間帯の調整も検討しましょう。
粘着剤の除去方法・比較表
粘着剤の除去には複数の方法があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 方法 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめのシーン |
|---|---|---|---|---|
| 中性洗剤+お湯 | 身近な洗剤を使った簡易的な方法 | 手軽に試せる/コストが低い | 薄い糊にしか効果がなく、頑固な汚れには不向き | 軽度の糊残り、応急処置 |
| ドライヤー・ヒートガン | 熱で糊を柔らかくして剥がす | 薬剤を使わず作業できる | 熱による基材の変形・変色リスクがある | 耐熱性のある基材、部分的な糊残り |
| 専用粘着剤リムーバー(溶剤系) | プロ用に開発された専用薬剤で糊を分解・軟化 | 頑固な糊もしっかり除去でき、脱脂まで対応できる製品も多い | 可燃性・換気が必要/基材によっては変色リスクあり | 看板・サイン施工など業務用途、広範囲の糊残り |
| シンナー系剥離剤 | 強力な溶解力を持つ薬剤 | 非常に頑固な糊にも効果的 | 刺激臭が強く、素材を傷めるリスクが高い | 他の方法で落ちない特に頑固なケース |
作業時の注意点
粘着剤リムーバーを使った作業では、以下のポイントに必ず注意してください。
- 初めて使用する薬剤は、必ず目立たない箇所で試してから本格施工に入る。
- 気温10℃以上の環境で使用する。低温では効果が発揮されにくい。
- 可燃性の薬剤が多いため、火気厳禁・十分な換気を徹底する。ヒートガンとの併用時は特に注意。
- スプレーは必ず有機溶剤対応のものを使用する。
- 手袋・保護メガネなどの保護具を着用し、皮膚や目への付着を防ぐ。
- 塗装面の状態や使用量によっては塗装自体にダメージを与える場合があるため、様子を見ながら少量ずつ使用する。
まとめ
看板やサインのフィルムを剥がした後の粘着剤(のり残り)は、正しい道具と手順を押さえれば、基材を傷めずにきれいに除去できます。頑固な糊はラップでの膨潤や複数回の施工でじっくり対応し、作業中は換気や保護具の着用など安全面にも十分配慮しましょう。
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