バナースタンドの表示面製作 素材による印刷の違いについて

バナースタンドの表示面製作 素材による印刷の違いについて

様々な種類の看板の中でも、圧倒的な軽さとコンパクトにまとめられる収納で、持ち運びすることに特化しているのがバナースタンドです。展示会やセミナーなど、短期間で会場を移動しながら繰り返し使用するような使い方に向いています。

バナースタンドは、目に見える部分のほとんどが表示面なので、見る人へのアピール力は相当なもの。そんなバナースタンドの表示面は、どのように作られているのでしょうか?

バナースタンドの表示面を扱う上で重要なのは、どんな素材にどんな印刷を組み合わせるかになります。
そこで今回は、サインシティのバナースタンド表示面の製作方法を紹介したいと思います。

使用素材による印刷の違い

サインシティで製作するバナースタンド表示面に使われる素材は主に

・クロス【薄手だがハリのある布生地】
・ターポリン【塩化ビニル製の生地 クロスよりも分厚い】
・合成紙【合成樹脂を使って作られた紙 破れにくく丈夫】
・遮光塩ビ【塩ビフィルムとPETを貼り合わせて作られたもの 丈夫でコシがある】

の4種類です。
それぞれ長所短所がありますが、表示面を作る上での選び方を見ていきましょう。
ポイントは、溶剤印刷とラテックス印刷の2種類の印刷方法があることです。

溶剤印刷をする素材:クロス・ターポリン

溶剤印刷をする素材:クロス・ターポリン

バナースタンド表示面に使われる素材のうち、弊社ではクロスとターポリンは溶剤のインクを使って印刷します。ラテックスインクのプリンターは熱をかけながら印刷するため、クロスやターポリンのような比較的柔らかいメディアはプリンターに詰まりやすいためです。

溶剤インクは乾燥に時間がかかるため、印刷してから1日以上置いておく必要があります。そのため即日の出荷は厳しくなってしまいます。また、印刷するときに色が濃いと印刷面が反りやすくなってしまいます。特にメディアの端に濃い色が来ると印刷面側に大きく反ってしまうことがあるので注意が必要です。

・クロス
溶剤印刷をする素材の中で、クロスは他のメディアと比べても圧倒的に軽く、持ち運びの楽さが売りのバナースタンドと相性バッチリです。

・ターポリン
ターポリンは、丈夫かつ他のメディアより柔軟性があるメディアなので、特に4方向に強く力のかかるハトメ式のバナーと相性がいいです。また、展張式のバナーに使っても長持ちします。

ラテックス印刷をする素材:合成紙・遮光塩ビ

ラテックス印刷をする素材:合成紙・遮光塩ビ

バナースタンド表示面に使われる素材のうち、合成紙や遮光塩ビはラテックスインクによる印刷をします。
ラテックスは印刷しながらインクを定着させるので、乾燥時間が要らない画期的なものになります。(クロスやターポリンもラテックスで印刷できないわけではないのですが、先にもお話ししたように詰まったり印刷に失敗するリスクがあるため、弊社ではラテックスでの印刷を基本行っていません。)

・合成紙
ラテックス印刷で印刷できるバナー向けのメディアのうち、合成紙は他のメディアと違いラミネート加工ができるので表示面が傷つきにくいというメリットがあります。
また、布系のメディアにはない硬さから巻取り式のバナーで使われることが多かったのですが、最近では似た性質でよりバナー向けの遮光塩ビが使われることが多くなっています。

・遮光塩ビ
遮光塩ビは塩ビメディアとペットを貼り合わせてできたメディアで、そこまで分厚くないのにコシがあるのでラテックス印刷に向いており、様々なバナーに合う新しいメディアです。合成紙よりも破れにくく丈夫なことから、合成紙に代わって使われることが増えました。
主に使われることが多いのは巻取り式のバナーですが、バナーの下部をクリップで止めるような取り付け方法の商品だと、硬さが災いして稀に取り付けがうまくいかないことがあります。

印刷品質の管理について

ラテックス印刷をする際に気をつけていることとして、定期的にプリンターのカラーキャリブレーションという機能を使います。
プリンターは何度も印刷していると、同じ設定でも印刷される色合いに少しずつ変化が出てきてしまうことがあります。そのままだと、以前作ったものと同じものを印刷することになった際に、同じ色合いで印刷することが出来なくなってしまいます。

カラーキャリブレーションはそういったことならないように、印刷の色合いの誤差を自動で調整する機能です。これを定期的に行い、行った直後で色見本を印刷することで、より再現性の高い印刷を行っています。

まとめ

いかがでしたか?
今回のポイントとしては、
・バナースタンドの表示面の素材は主に「クロス」「ターポリン」「合成紙」「遮光塩ビ」の4種類
・バナースタンドの表示面の印刷には「溶剤印刷」「ラテックス印刷」の2種類あり、使用するメディアのコシが強いか弱いかによって使い分けている
・「溶剤印刷」「ラテックス印刷」の最大の違いは乾燥時間の有無で、出荷(納品)までの期間に関係する
でした。

今回の記事は、サインシティでの製作における素材や印刷の選び方をご紹介しています。業者様によって、違った意見もあることをご了承ください。

バナースタンドをはじめ、看板・サインの製作でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談くださいませ!

サインシティで取り扱いのあるバナースタンドはこちらから

■バナースタンドの選び方に迷った方は、こちらの記事もご覧ください

どれを選んだらいいの? バナースタンドの種類とメリット・注意点について

サインシティ

私たちは、看板・サイン資材のネット販売から、オリジナル看板製作・現場での取付施工まで自社で行っています。
看板のことならサインシティに、是非ともお任せ下さい!